カウンターで飲む。普通のバーであれば、一人でぶらりと店に入って、バーテンダーと気の利いた会話をしながらカクテルを楽しんだり、スタッフの女の子をからかいつつ、ゆったりくつろいだり。 一人でぶらりと入れるので、幅広い人たちが楽しめる場所だ。だから、お酒飲みにとっては、初心者はカウンターから入り、夜の街を散々飲み歩いた夜遊び上級者はカウンター飲みに戻る、と言われている。 マリリン、そしてモンローには、カラオケ店がメインのタニヤでは数が少ない、ささやかなカウンターバー席が設けられている。 店内に鏡やガラスが張り巡らされているという「マリリン」、そしてカーテンで各ブースが密室になっている「モンロー」と、とても珍しい趣向の店のカウンターなので、日本のバーとの楽しみ方は異なっている。 「大人のタニヤ・カウンターの楽しみ方講座」と題して、お送りする。
1 店に入ったら、カウンターという選択肢があることを覚えておくべし。
2F「マリリン」や6F「モンロー」では、お客さんがいっぱいでフロアの席が満員のことがよくあるが、そんな時は「カウンターはいけますか?」ときいてみよう。すると、簡単に座れることがあるのだ。行列のできる人気店の裏技である。 大勢のお客さんで混み合う店内を上手に交通整理しないといけないチーママやスタッフにとっても、カウンターを志願してくれるお客さんはとても助かり、「あのお客さんは粋だなー」と尊敬のまなざしで見てくれる。 「マリリン」や「モンロー」では、女の子さえいれば、カウンター飲みであっても女の子をつけることができる。 カウンター席に二人で並んで飲むというのも、恋人同士でバーに訪れたり、最初から「アフター・デート」をしているような気分になれるので、実は大人の紳士にとって絶好の席なのである。
2 カウンターでは、色々な景色を楽しむべし。
カウンターに座って飲んでいると、他の席で接客している女の子たちの違った一面を見ることができる。 フロア席やVIPルームからドリンクをカウンターにとりに来る女の子。ペイバーされてお客さんと外へ楽しいデートに出るために、カウンターの横のキャッシャースペースでタイムカードを押している女の子。 お客さんと一緒に歌を歌ったり、ゲームをしたりして盛り上がっている時とはちがう、ちょっと気を抜いた自然体のタイガールたちの表情が観察できて興味深い。常連ともなれば、前に一緒に飲んだことのある女の子が忙しそうにドリンクを交換に来たのと何回も出くわすことがあって、そんなとき女の子が「きょうは、ここで飲んでいるの?」と聞いて来たり、こちらも「お、ドリンクのお代わり今日は多いね。頑張れよ!」などと会話ができるのも、カウンター席で飲んでいる大人紳士の特権だ。
3 スタッフにもドリンクをごちそうするべし
カウンター席に座っていると、お店の舞台裏がのぞける。カウンターの中で一生懸命ドリンクを作ったり、 グラスや料理のお皿を洗ったりしているスタッフの様子が見れるというのも、この席だからこその特典だ。 こういう人たちが頑張ってくれるから気持ちよくお酒を飲むことができる、という感謝の気持ちをこめて、忙しくなさそうなタイミングに、ビールなどを一杯、「これはスタッフ・ドリンクね。」と伝えてごちそうしてあげて乾杯するというのは、とても粋な飲み方だ。 スタッフが忙しくない時を見計らってオーダーする配慮も、カウンター飲みをチョイスした大人紳士のたしなみだろう。
4 カラオケも様子を見て歌うべし。店のムードメーカーとなるべし
6Fの「モンロー」には、カラオケがある。VIPルームやフロアのボックス席だけではなく、カウンター席にもモニターがついているので、カラオケを歌うことができる。 カウンター席だからといって、遠慮する必要はない。もし、店内フロアでカラオケを歌うお客さんが全然いないようであれば、カウンター席のあなたが、歌い出してあげると、不思議なことに店内でカラオケを歌う人が増えだしてくるから、おもしろい。店のムードメーカーとなったつもりで、マイクを手にとろう。 歌う曲は何でもよいし、歌のうまい下手は関係ないが、フロア中に響き渡るので、絶叫してジャイアンリサイタルみたいになるのは避けよう。 曲を選び終わったカラオケリモコンや、歌い終わったマイクは自分のカウンター前に放置せず、カウンターの他のお客さんが歌おうとしたら、まわしてあげるか、スタッフに手渡すのが大人紳士である。
5 お酒だけではなく料理も楽しむべし。
6F「モンロー」では、もろきゅうや、たこわさなどの日本のおつまみ、アボカドサラダやトマトサラダのような野菜、炙りチャーシュー、タイの名物料理のチェンマイソーセージやワイン用にチーズの盛り合わせもあるから、本格的に食事も楽しめる。「ちょっとした居酒屋よりおいしい」などと評判なのだ。 カウンターからは、シェフが腕を振るう様子ものぞけて、まるでいいお寿司屋さんに来たかのようだ。 シェフと仲良くなれば、作っている様子を見ながら「もうちょっと塩味をきかせてね。」と好みの注文を出すこともできてしまう。「おおー最高の腕だねえ。」などと褒めればシェフもご機嫌になってちょっと大盛りのサービスになるかも?
6 空いたグラスで長居しないように気づかいするべし。
グラスが空いてしまったら、すかさず次のオーダーをしていこう。一杯のドリンクで長々とカウンター席を占領すると、座りたくて様子を見に来ている他のお客さんが、飲めないので、座った以上はスペースを有効に使ってお酒を楽しもう。 かといって、お酒が回って泥酔したり大声で騒がないようにしよう。 カウンターで紳士な飲みを続けて、ムードを高めたら連れ帰るときには女の子の雰囲気はかなり違う、ということをいう人は多い。普段よりさらに増して恋人ムードになるというので期待しよう。 帰り際はカウンターにあるチップボックスに、チップを入れて楽しいひとときを演出してくれた、お店のスタッフに配慮をするのも、大人の紳士である。 以上が【大人のタニヤ・カウンターの楽しみ方講座】である。 バンコクの夜遊びに慣れてきて、少し違う遊び方もしたいという探求心旺盛な大人な紳士のあなたは、ぜひ、カウンター飲みを試していただきたい。